3Dプリンターで防虫ドレンキャップを作る。サポートブロッカーのメッシュタイプを変更する方法について

3Dプリンター

折角、3Dプリンターがあるんだから、何か役に立つモノを作ることを通して、Curaの使い方をもっと知ろうという企画の第二弾です。今回は、ゴキブリやムカデなどの害虫の侵入ルートのひとつになっているエアコンドレンホースの防虫キャップの製作します。お勉強するCuraの機能は、サポートブロッカーですが、サポートブロッカーじゃない目的で使う方法を解説します。


本題の前に

先日、お風呂場や洗面台の排水口にごみ取り用のストレーナーを作ってみたところ、妻からの評判が思った以上に良かったので、気を良くして、エアコンのドレンホースの防虫キャップを作ってみることにしました。(私んち、田舎なんでムカデさんがよく出るんです。ゴキちゃんは平気なんですけどね)
前回同様、フィルター部分はインフィルのジャイロイドです。壁を無くす方法として今回はサポートブロッカーのメッシュタイプを変更する方法を採用してみました。
製作前の下調べによると、ドレンホースの内側に差し込むタイプと、外側にかぶせるタイプが有るようですが、今回はかぶせるタイプを製作してみます。ダイソーなどで2個入り100円で販売されているようですので、それよりも安く、なおかつ付加価値のあるものでないと面白くありません。また、市販品は虫よけの格子が少し大きすぎて、赤ちゃんムカデなら入れそうな気がしますので、より細かな格子で小さな虫もシャットアウトする予定です。
では、製作の工程をどうぞ。


設計

設計するに当たり、まず、ドレンホースの内径、外径、蛇腹の間隔などを測定します。一般的に内径14mm、外径19mmまたは、内径16mm、外径21mmの二種類が流通しているようですが、我が家のドレンホースはすべて前者でした。そして、抜け止めの爪を外周の蛇腹に引っ掛けますので、そのサイズも検討課題です。で、設計したキャップの全体および、断面図がこちらです。モデリングの段階では、水の通る部分は、頭の中でイメージするだけで、無垢で設計しています。私なりの付加価値は上面の模様なんですけど、温かい目で見てやってください。

ホースの入る部分が内径20mmで深さが15mmです。その奥の部分は、サポート無しで印刷するために45°の円錐状にしています。抜け止めの爪部分は内径17mmで、抜き差しを容易にするため、幅2mmの両側に45°の面取りをしています。


製作過程

デフォルトで印刷すると当然、左図のように水の通らないものが出来上がりますので、目指すは右図です。

ということで、サポートブロッカーを使って壁なし印刷の設定をしてみます。
まずは、全体(共通)の設定でデフォルトから変更したいものがあれば変更を加えます。今回はインフィルをジャイロイドに、そしてその端部を接合する設定にチェックを入れました。この他にもビルドプレート接着タイプをなしにしたりなど、変更していますが、今回の話題にあまり関係がありませんので割愛します。今から説明する設定はモデル全体をデフォルトの印刷設定とし、不必要な場所のウォールとスキンを取り去る設定です。もちろん、逆に、全体をインフィルのみで設定し、必要な場所にウォールとスキンを築く設定にしても構いません。

モデルを選択した状態で、サポートブロッカーのアイコンをクリックします。(左図)
選択しているモデル上の適当な場所でクリックすると、各辺10mmのサポートブロッカーが現れます。(右図)

サポートブロッカーの大きさを必要なサイズに修正します。XYはモデルが完全に重なるサイズに、Zは壁を印刷しない高さに設定します。縦横と高さの比が違いますので、ユニフォームスケーリングのチェックを外す必要があります。

サポートブロッカーの位置を合わせます。XY軸はサポートブロッカーの中心座標、Z軸はサポートブロッカーの底面の座標を表しています。

サポートブロッカーのメッシュタイプを ”オーバーラップの設定を変更” に変更します。色が変化してサポートブロッカーではなくなったことがわかります。これで、モデルと完全に重なった部分の印刷条件が変更できるようになります。ちなみに、サイズや位置の変更前にメッシュタイプを変更しても構いません。

変更の及ぶ範囲を ”メッシュ切断” に変更します。”インフィルメッシュのみ” だと変更できるのがインフィルに限定されるので、ウォールやスキンを取り去ることは出来ません。

表示されていた設定項目が一旦クリアされますので、改めて変更する項目を表示させる必要があります。”設定を選択する” をクリックします。

変更したい設定にチェックを入れると、項目名と現在の共通の値が表示されます。

今回はウォールもスキンも無くしたいので、すべて0になります。

以上の設定で、目標の印刷ができるはずです。

下から17mmの高さから16mm分だけインフィルが剥き出しになってます。
当然内部も全てインフィルです。

裏はこうなる予定。サポートなしの45度の傾斜にインフィルがうまく定着するか、ちょっと不安ではありますが、インフィル端部を接合しているので、おそらく大丈夫でしょう。

下から覗くとこうなります。

印刷時間は1時間、材料費は19円程度でした。


いざ、装着

印刷完了です。ほぼイメージ通りです。ツメ部分の柔軟さも問題なしです。

問題なく水は通りそうですが、余程小さな虫でない限り通れそうにないです。
内部のインフィル。サポートなしでも問題なしでした。

ホースに取付けてみました。挿入はそんなに固くなく、かといってすぐに外れることも無さそうです。抜け止めの爪はホースの4本目の溝に嵌合しています。

水道水を通してみました。流出抵抗も問題なしです。ただ、市販のものよりフィルターのサイズが細かいので、定期的に詰まりがないか確認する必要がありそうです。

実機に装着するとこうなります。


あとがき

今回は、エアコンドレンホースの防虫キャップを作ってみました。これを作るに当たり、防虫キャップについていろいろ調べた情報の中に、「実はドレンホースから侵入する虫はそんなにいないんじゃないの?」てなものもありました。エアコンお掃除のプロの方のサイトで、あながち嘘では無さそうな雰囲気でしたので、何が本当なのかよくわからなくなりました。まぁ、はっきり言えることは、今回の処置で確実に害虫さんたちの通路が塞がれたということです。あっ。ただし、一方向のみです。詰まりチェックの時に、室内機側から侵入した虫が防虫キャップの中でお亡くなりになってそうな嫌な予感がします。怖っ。

では、また。

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