レンチ表示灯が点滅したとき。取扱説明書には、こう書いてあります。”フューエルフィルター(セジメンタ)の水抜きが必要なときに点滅します。マツダ販売店へご相談ください。”
文面をそのまま受け取ると、「水が溜まってるの?しゃぁない、ディーラーに電話しよっか」となりそうですが、焦る必要はありません。簡単な操作で点滅自体は止めることが出来ますので、気になる方はチャレンジしてみてください。
レンチ表示灯って何?
スパナマークと呼んだ方が通りが良いのでしょうか。この表示灯は点灯と点滅で全く意味が違っています。点灯はエンジンオイルのメンテナンス時期に関するお知らせで、点滅がフューエルフィルターの水抜きに関するお知らせです。

表示灯の色からも分かるように、緊急を要するものではなく、そのまま乗ってても、目障りで気にはなりますけど当面差し支えありません。取扱説明書の文からしますと水のセンサーがあって、ある程度溜まると点滅するようなイメージがありますが、そもそもセンサーなどありませんので、水が溜まった事を感知して点滅しているわけではなく、20,000km走行毎に必ず点滅するシステムになっています。予防的お知らせといった感じでしょうか。というわけで、点滅したからといって慌てる必要もありませんので、点滅が気になる方は、今回紹介する操作でクリアしてみてください。
表示を消しただけでいいの?水抜きは?
点滅をクリアしただけでは当然水は抜けませんので、水抜きは別作業となります。ただ、私、「2万キロごときで水抜きは必要ないでしょ」と思っています。メーカーさんがどうのような条件での試験データを元に20000kmという値に設定したのかは知る由もありませんが、ちょっと短すぎと感じます。というのも、前車で12万キロ、デミオで8万キロほどディーゼル車に乗っていて、水抜きをしなかったことによるトラブルに遭遇した経験がありません。前車はキロ数による警告ではなく、実際に水が規定以上溜まったことをセンサーが感知して警告灯が付くシステムでしたが一度も点灯することはありませんでした。デミオは2.1万キロの時、リコールでフューエルフィルタドレンパッキンを取り替えてますので、その時から実質6万キロ水を抜いていません。毎回、レンチ表示灯の点滅クリアのみでしのいでいます。
と言っておきながら、トラブルが起きてからでは遅いですし、たいした手間ではありませんので、善良なユーザーの皆様方には、水抜き作業をしておくことをお奨めしておきます。もしかすると良くない条件が重なって溜まってるかもしれませんので。オイル交換で車両を持ち上げたときにでも水抜き作業を実施するとジャッキアップの手間が省けます。水抜き方法については近いうちに記事にしたいと思っています。
消去方法
では、具体的な点滅のクリア方法です。
- エンジンスイッチをONにします。(エンジンはかけません)

- MTの場合はシフトレバーをニュートラルに、ATの場合はセレクトレバーをPまたはNの位置にします。
- ジャンパーワイヤーなどを利用して、テスト端子をボディーにアースします。
テスト端子はボンネット内のヒューズボックスにあります。バッテリーの右側です。

ヒューズボックス内の車両後方左側にテスト端子が存在します。

もう少しアップにしてみると一カ所だけ金具が見えます。ここをボディアースします。

この端子に何か細い金属を差し込んでジャンパーワイヤー等で車体に接続します。私はワイパーブレードの中に入っていた細い金具を適当な長さに切って使ってます。

テスト端子に差し込んで、

鰐口クリップコードで接続しています。ボディー側は金属部分であればどこでも良いですが、近くにボディアースの端子がありますので、そこに繋いでいます。

- ブレーキペダルの踏み込みと開放を、5秒以内に5回繰り返します。
セジメンタデータリセットが始まると、余熱表示灯が点灯します。

セジメンタデータリセットが正しく実施されると、余熱表示灯が5回点滅しますので確認します。
もし、余熱表示灯の点灯や点滅が確認できなかった場合は最初からやり直してください。

- テスト端子のボディアースを外します。
- エンジンスイッチをOFFにします。
以上でクリア完了です。次回の点滅はクリアした時の走行距離から2万キロ後です。
上記の手順はサービスマニュアルに忠実に書いていますが、エンジンスイッチONのタイミングはテスト端子を繋いでからでも大丈夫でした。
あとがき
メンテナンスパックとかに入っている方は、素直にディーラーで良いのかもですけど、何でもやりたがりの方は、簡単ですので是非。で、本当に水抜き無しで良いのか問題ですけど、近いうちに(と言っても次のオイル交換のタイミングかもしれませんが)6万キロでの溜まり具合を確認しようと思っています。乞うご期待。
2022/08/20 追記
水抜き作業を実施した記事を掲載しました。
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