【Coconi】引き戸ソフトクローザーの仕組み解説【SC-100】

家の改造

過去2回に分けて引き戸用ソフトクローザーの後付けに関する記事をアップしました。この製品を買うまでは、建具に組み込まれたソフトクローザーを見る度に、どういった構造なんだろう?といつも不思議に思っていました。固い頭で色々考えても具体的な仕組みが想像できなかったのです。で、いざ購入して見てみると、なんと単純ですこと。でも秀逸。これ考えた人すごいって素直に思ってしまいました。
私以外にも、どんな構造なのか知りたくて、モヤモヤしている方がいらっしゃるのではないかと思い、その仕組みを写真を交えて説明してみます。

構造の理解

この記事の説明では、扉は右に動かすと閉じる片開き戸であることを前提とします。

まず、部材の位置関係を見ておきます。今はまだ何となくで良いです。ストッパーは上枠に、クローザー本体は扉にそれぞれ固定されています。下図は扉が全閉付近の時の状態を表しています。ストッパーは本体のレバーでキャッチされます。

では、レバーの動きを詳しく見ていきます。
レバーは左右にあり、右側が閉じるときに作用し、左側が全開にしたときに作用します。

左右のレバーは伸び縮みする棒によって繋がれていて、スプリングで常に最短となるように引っ張られています。棒内部にはダンパーが付いているので伸縮時の動きには抵抗があります。このダンパーの利き具合とスプリングのバランスで扉の閉じるスピードが決まります。

レバー、ダンパー、スプリングが一体で、左右方向に動くことが出来ます。

ただし、レバーの下部にはピン(写真では見えません)があり、本体両側の溝に嵌まっていますので、溝形状から逸脱することは出来ません。

ストッパーをキャッチしているときは溝により平行に動きます。

レバーが一番端まで動く(ストッパーによって動かされる)と溝形状によりレバーが傾きます。一旦レバーが傾くとスプリングに引っ張られても動けなくなります。

閉まり側、開き側の両方のレバーが左右端にスライドすると、両方とも動けなくなり、ダンパーが最大に伸びた状態で保持されます。この状態が、左右のストッパーのいずれもキャッチしていないとき(扉が中間付近で自由に動けるとき)の状態です。

動作の解説

以上の構造を踏まえた上で実際の動作を説明します。

まずはソフトクローズの動作が始まるところからです。
レバーの位置は一つ前の写真のように両端でロックされている状態です。
扉を、左右ストッパーの中間に位置しているところから、閉じる方向に動かすと、傾いて片側のみ飛び出しているレバーにストッパーが当たります。すると押されたレバー側のピンを支点にして、隠れているレバー側のピンが溝に沿って持ち上がりレバーの傾きが戻ります。

レバーの傾きがもどるとスプリングにより引っ張られ、ストッパーを押す反作用で扉がゆっくり閉じていきます。

続いて、全閉の扉を開けるときの動作です。
全閉ですのでレバーがストッパーをキャッチしている状態になっています。
扉を開けようとするとストッパーによりレバーが可動端方向へ押され、端部に達したところで傾き、ロックされます。
扉を開けるときにスプリングを伸ばす力が加わります。これがこの製品のデメリットでもある開きはじめの扉の重さの原因です。

全開側の動作も左右が入れ替わるだけで全く同じ動作になります。したがって、扉が左右のストッパーの中間に位置するときは、必ず左右のレバーは可動端で傾いた状態となります。

あとがき

以上がこのソフトクローザーの仕組みとなります。伝わったでしょうか? 文と写真だけだと何だか説明が難しいです。こういうのは動画が良いですね。
で、何も無いところから、この構造を思いつき形に出来るってすごいですよね。
他のメーカーのソフトクローザーって、また違った構造なんでしょうけど、何だか知りたくなってしまいました。

では、では。

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