部屋の片隅に、遙か彼方の昔に高校の先生から頂いたパズルが置いてあります。組み立て方を忘れた頃を見計らって楽しんでいたのですが、ふと思いついて、その当時ではあり得ない方法でレプリカを製作してみることしました。データをアップロードしておきますので、パズル好きの方はチャレンジしてみてください。
頂いた経緯
私が高校生だった数十年前、”数学パズル倶楽部” という何とも楽しそうで、いい加減そうなクラブに属していました。顧問は数学の教諭で、パズルを解いたり作ったりと、楽しく有意義な時間を過ごした記憶があります。頂いたパズルは木製で、顧問の渾身の手作り作品です。今では随分と日焼けもしていますし、水分が抜けきってガタガタになってますが、ノミを使って苦労して作ったことがうかがえる味のあるものです。
製作するには結構な時間と労力が必要であると思いますが、なぜそんな作品を頂けることになったのかに関しては、先生には申し訳ないのですが、思い出せないでいます。
現在、同じ形状のパズルが販売されていますが、内部の組み方が同じかどうかは、これしか知りませんので分かりません。先生が一生懸命考えて作り出したオリジナルではないかと思っています。
現代版手作りパズル
3Dプリンターで印刷したものは手作りとは言わないかもしれません。ただ、データを作り、印刷の条件を整え、出来上がったときの喜びは、木をコツコツと削って作り出す時のモノを作り出す醍醐味に似ていますので、現代版の手作りとします。
で、出来上がったレプリカがこちら。印刷時間の関係でオリジナルより少し小さめです。パーツ一つのサイズが20*20*100になっています。
実はこれ二作目でして、初作はパーツ同士のクリアランスをいい加減に設計したため少々きつめの部分が出来てしまいました。修正を加えた二作目は何処の断面をとってもクリアランスを0.2mmで設計したつもりです。
印刷に関しては、六つすべてのパーツがサポート無しで印刷できますし、特に難しいところはありませんでした。ただ、クリアランスが狭いので、印刷速度を上げすぎて角の部分に膨らみが出来たり、ブロブが発生したりするとヤスリで修正しないと組み立てられないかもしれません。
印刷データ
このパズルの各パーツのSTLファイルとFusion360のf3dファイルをアップロードしておきますので、興味のある方は印刷して楽しんでみてください。
puzzle
f3dファイルを開くとパーツの組み合わせ方が分かってしまいますし、STLファイルのファイル名からも組み合わせる場所が推測できますのでご注意ください。
あとがき
このパズル、難易度結構高めです。ヒントなくして組み立てようとするとまあまあ楽しめます。ただ、印刷もまあまあ時間掛かって、条件次第ですけど12時間ほど掛かると思います。また、記事内の写真のように色分けして印刷すると難易度が各段に下がりますので、一色で印刷されることをお奨めします。
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