ANYCUBIC Mega-S用防湿フィラメントホルダーを製作する。

3Dプリンター

スライサーであるCuraの設定をいくら頑張っても吸湿したフィラメントだとうまく印刷できないという話しをよく見聞きします。対策として防湿庫の採用がありますが、使用時にはむき出しとなり、長時間の印刷中に吸湿してしまいそうですし、印刷後にいちいち防湿庫に戻すのが面倒です。そこで、本体のカスタマイズではありませんが、既存のフィラメントホルダを外して、除湿した環境のままフィラメントを送り出せるケースを自作してみました。

設計製作および部品調達

使用したケースはダイソーの5.5Lの密封容器です。330円です。パッキンも入っているので、密封性は結構良いようです。運用時に隙間が空いているのはフィラメントを送り出すテフロンチューブとフィラメントの隙間のみとなる予定です。
今回の設計ではAnycubicのPLAフィラメントのリールを採寸しました。ケースの内寸200mmに対して、フィラメントリール外径が195mmでしたので、あまり余裕がありませんでした。購入するフィラメントによっては使えない可能性もありそうです。

リールの回転中心に軸を設け、ベアリングにより回転抵抗をなるべく少なくする構造です。上図は軸中心での断面図です。

3Dモデルの設計はAutodeskのFusion360。スライサーはUltimakerのCuraを使っています。プリンターはAnycubicのMega-sです。

製作した主な部品および、購入した部品です。ベアリングは6200ZZで、軸は直径10mm長さ100mmです。ワンタッチコネクタは4mmテフロンチューブ用で取付部のネジはPT1/8です。
ベアリングと軸はMonotaROで、ワンタッチコネクタとテフロンチューブはセット品でアマゾンで購入しました。

部品を組み合わせるとこんな感じです。一番手前がケースに中心軸を固定する部品です。

シャフトホルダ固定側の組立

軸が抜けないようにM4のネジで固定するためインサートナットを熱圧入しました。

圧入に利用している半田ごてはHAKKOのFX-600です。温度調整が200~500度まで調整できるので何かと便利です。

こんな感じで固定します。

ケースにはM4のネジで固定しています。袋ナットが空回りしないよう2mmほど段差を付けています。

ふた側のシャフトホルダは軸を差し込むのみで固定はしません。

リールハブの組立

リールハブにベアリングを圧入する計画で設計しましたが、寸法精度が微妙なので、ちょうど良い圧入が実現しませんでした。苦肉の策ですが、半田ごてでベアリング周辺を溶かして抜けないようにしました。

外周部4カ所を溶かしてみました。あまり美しくありませんね。次購入するリール用では圧入のみでなく、取り外し可能な抜け止めの構造を考える予定です。
言い忘れましたが、リールの中心の穴径が異なれば、その穴径に合わせてリールハブを作り直すことになります。

フィラメント送出部の取付

フィラメントはテフロンチューブの内部を通してフィラメントセンサーへ導く計画で部品を物色していましたが、アマゾンでセット販売している物を見つけました。セット内容はテフロンチューブ、取付部がM6のワンタッチコネクタ、同M10のワンタッチコネクタです。届いた製品を確認するとM10のワンタッチコネクタはM10ではなく、PT1/8でしたが、こちらのコネクタはテフロンチューブを貫通させることが出来ましたので、M6ではなくPT1/8を選択しました。M6ではテフロンチューブが途中で止まってしまうため、コネクタの取付側もしくは内部でフィラメントが削れる可能性があることを嫌っての選択です。

ただし、PT1/8用のインサートナットが見つからなかったので、写真のようにネジ部をライターで熱した後に

溶かしながらねじ込む作戦を実行してみました。

うまくいっているようですが、大失敗です。加熱しすぎてコネクタ内部のプラスチック部品が溶けてしまいました。ただ、このネジを抜き取ると雌ネジがうまく出来上がっていたので、新しいコネクターをねじ込んで利用することとしました。強度は問題なさそうです。次製作する事があれば、PT1/8のタップを手に入れてネジ切りをすると思います。

テフロンチューブを貫通させた状態です。

テフロンチューブの両端を60度のセンタードリルで面取りしています。フィラメントが傷付くのを防止するためです。テフロンなので傷付かないとは思いますが、念のためです。

ケースに取り付けるとこんな感じです。

ケースの足の取付

続いて底面の足を製作しています。インサートナットを使ってのネジ止めとします。

本来の使用用途では壁になる部分を底にしてますので、壁の傾き分だけ足の高さを変えています。

シリカゲル収納部の取付

シリカゲルを入れる部分をどうしようかと悩んでいる最中にこんな物を発見しましたので、綿を抜いて代わりにシリカゲルを詰め込みました。後で気付いたのですが、シリカゲルの色を確認できません。暫定的にこれで作業しますが、内部が見える何かに変更します。また、量が足りるかどうかも不明ですので、湿度計を設置して検証する必要がありそうです。

完成

一応、形にはなりましたが、改善の余地有りですね。

プリンターとの位置関係はこんな感じです。ちょっと邪魔ですね。
また、何処にも固定していないので、印刷中に間違って当たってしまうと良くないことが起きそうです。

ケースから出たテフロンチューブはフィラメントセンサーの入り口にはめ込んでます。わずかに引っ掛かってるだけですけど、中をフィラメントが通っているので、ケースを動かさない限り大丈夫のようです。
また、若干ですが、SDカードの出し入れがし易くなりました。テフロンチューブが邪魔ではありますが、元のフィラメントホルダのステーに比べる随分と楽です。

あとがき

実はまだ、吸湿が激しい素材を扱ったことがないので、湿度をコントロールすることによる恩恵をそんなに感じていません。それより、引き出し抵抗が減る事により、印刷に何か良い影響が出るのではないかと期待しましたが、特に変化はありませんでした。
最後になりましたが、私の購入した製品のリンクを張っておきますので、興味のある方はご覧ください。

スポンサーリンク
3Dプリンター
スポンサーリンク
rimo-WorkShop

コメント

タイトルとURLをコピーしました